【新作漫画】山本さほさんの「この町ではひとり」を読んでみた

【新作漫画】山本さほさんの「この町ではひとり」を読んでみた

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好きな漫画家「山本さほ」さんの新作が先日発売されていたので、電子書籍で買って読んでみました。山本さほさんの漫画は、親しみを感じる絵とストーリーで、現代版の「さくらももこ」さん、「ちびまるこちゃん」だと勝手に考えています。

本の内容を簡単に言うと、作者が大学受験に挫折し、再起を図るべく見知らぬ土地で心機一転、再出発します。そこで始めたアルバイトでサクセスストーリーが!!とはいかず、人間関係における不条理に悩まされてしまう話です。

Amazonのレビューを拝見すると、全体的に評価が高いけど「沈んだ気分」になるといった感想が多いみたいでした。確かに潔く、負の感情に振り切った内容ではありましたから。
でも、読んだ人が沈んだ気分になるのは、きっとみんな同じような孤独な辛い経験をしてきた過去があるからだと思います。思い出したくないような辛いことは、記憶の片隅に追いやってきたんだと思います。僕も同じように、人間関係ではうまくコミュニケーションが取れずに悩んでいた時期もありました、若い時は特に。でもだからこそ共感できるし、追体験ができるんですよね。

ただ、この本の向かうベクトルはネガティブまっしぐらでした。気遣ってくれる友達や、日常の幸せは表現しているものの、暗くなった気持ちを中和してくれる程の楽しいエピソードは出てこず…最後までポジティブ展開も起こらず…。これは僕個人の言い訳ですが、同時にプレイしていたPS4の「ラストオブアス パート2」もストーリーがかなりの鬱展開だったこともあって、心がギュッと苦しくなりました。

でも、忘れていた自分の過去を、思い出してくれるきっかけになった事も間違いありません。もしかすると二度と振り返らなかったであろう、過去の思い出も頭に浮かびました。それは、当時はとても辛く苦しい出来事でしたが、おっさんになった今振り返ると、とても優しい気持ちで受け止めることができていました。これから奥にしまいこんだ沢山の思い出も、上手に整理していきたいなと思います。

あとやっぱり、心の状態が穏やかな時に読むことをオススメします。印象に残る作品であることは間違いないと思うので、気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?


山本 さほ(やまもと さほ、女性、1985年8月1日[1] – )は、日本の漫画家。岩手県盛岡市生まれ、神奈川県在住。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』https://ja.wikipedia.org/wiki/山本さほ

ビッグ コミックス
この町ではひとり
山本さほ

〈 書籍の内容 〉
『岡崎に捧ぐ』の山本さほ、衝撃最新作!!
美大受験に失敗した山本さんは、自宅に引き籠もってゲーム三昧…ある日、ふと「このままの人生で良いのだろうか?」という不安が過ぎる。そして山本さんは決意する。誰も自分のことを知らない町で、人生をリセットしようと。そこから始まる新たな人生は希望に溢れている!…そのはずだった…
二度と戻りたくはない”あの一年”の記憶を、著者が特別な想いで描く!!

小学館より引用 https://www.shogakukan.co.jp/books/09860727

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BAZIROCK

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